1000万円貯めている人は、貯蓄ゼロの人よりアレが3倍以上!

貯蓄をするには収入が多くなければ無理、と思い込んでいる人はいないでしょうか。
確かに、年収が多い方が貯蓄しやすくなります。しかし、年収が1000万円以上ある人でも、貯蓄ゼロの人は決して少なくありません。
貯蓄をするには収入だけではなく、家計に対する意識や、金融商品を選ぶ目の違いが影響しています。
今回は、1000万円貯めた人と貯蓄ゼロの人の違いについて見ていきましょう。

年収1000万円以上でも、約4人に1人は貯蓄ゼロ

一人ぐらしの人に対して行った、金融広報中央委員会の「家計の金融行動に関する世論調査[単身世帯調査]」(2020年)によれば、貯蓄ゼロの人は36.2%、1000万円以上の貯蓄がある人は15.8%です。

●一人ぐらしの貯蓄額(全体)

貯蓄ゼロ 36.2%
貯蓄1000万円以上 15.8%

このデータを年収別に、詳しく見ていきましょう。

●年収300万円未満の一人ぐらしの貯蓄額

貯蓄ゼロ 39.0%
貯蓄1000万円以上 11.1%

年収が300万円未満だと、確かに貯蓄ゼロの人が39.0%と多いことが分かります。
その一方で、貯蓄1000万円以上の人が10%以上いることに注目です。

●年収300~500万円未満の一人ぐらしの貯蓄額

貯蓄ゼロ 27.0%
貯蓄1000万円以上 17.6%

年収が300~500万円未満になると、貯蓄ゼロの人が27.0%に減ります。
そして貯蓄1000万円以上の人が17.6%に増えました。年収と貯蓄は決して無関係ではないということですね。

●年収500~750万円未満の一人ぐらしの貯蓄額

貯蓄ゼロ 18.1%
貯蓄1000万円以上 34.3%

さらに年収が増えて500~750万円では、貯蓄ゼロの人は18.1%。
貯蓄1000万円以上の人は34.3%と、年収が増えると貯蓄も増える傾向がはっきり見えてきます。

●年収1000万円以上の一人ぐらしの貯蓄額

貯蓄ゼロ 24.1%
貯蓄1000万円以上 60.3%
※「年収1000万円〜1200万円未満」と「年収1200万円以上」を合算して作成

しかし、年収がもっと増えて1000万以上の人では、貯蓄ゼロが24.1%と逆に増えています。
貯蓄1000万円以上の人は半数以上の60.3%なので、年収が増えると貯蓄しやすいと言えますが、貯蓄がない人も増えるという結果でした。

このことから、貯蓄をするにはただ年収が多いだけではなく、別の要因も大きな影響を与えていると考えられます。

約4割の人が家計運営を意識していない!

「家計の金融行動に関する世論調査[単身世帯調査]」(2020年)では、この人たちに過去1年間の家計の運営をどう評価するか、という質問をしています。結果はどうだったでしょうか。

●1年間の家計の運営をどう評価するか

1. 思ったより、ゆとりのある家計運営ができた。・・・・・7.2%
2. 思ったような家計運営ができた。・・・・・21.8%
3. 思ったより、家計運営は苦しかった。・・・・・31.4%
4. 家計運営については、意識したことがない。・・・・・39.7%

思ったよりゆとりのある家計運営ができたと回答した人は7.2%と少数派です。とはいえ、思ったような家計運営ができたと回答した人も21.8%いますので、合わせると29.0%の人は予算どおりの家計運営ができたようです。
思ったより苦しかったと回答した人が31.4%と多くなっていますが、それよりも問題なのは、家計運営を意識したことがない人が39.7%もいるということではないでしょうか。
4択のなかで、最も多い回答が、この「意識したことがない」になっています。

貯蓄1000万円以上の人は、家計運営を考えている

効率よく貯蓄をするには、家計運営、つまり予算を考えて支出をし、将来の予定を立てつつ資金の準備を進めるといったことがとても大切です。
では、貯蓄ゼロの人と、1000万円以上の貯蓄がある人は、平均と比べてどのくらい家計運営を意識しているのでしょうか。

【貯蓄ゼロの人】
1. 思ったより、ゆとりのある家計運営ができた。・・・・・ 2.2%
2. 思ったような家計運営ができた。・・・・・ 9.6%
3. 思ったより、家計運営は苦しかった。・・・・・31.9%
4. 家計運営については、意識したことがない。・・・・・56.3%

【貯蓄1000万円以上の人】
1. 思ったより、ゆとりのある家計運営ができた。・・・・・15.5%
2. 思ったような家計運営ができた。・・・・・41.4%
3. 思ったより、家計運営は苦しかった。・・・・・18.5%
4. 家計運営については、意識したことがない。・・・・・24.6%

貯蓄ゼロの人は、思ったより家計運営が苦しかったとの回答が多いことに対し、貯蓄1000万円以上の人は、思ったような家計運営ができたと回答した人が多い傾向です。
いずれにしても、回答1~3は、ゆとりの有無は別として、家計運営についてあらかじめ考えていたということです。
あらかじめ家計運営を考えていた人は、貯蓄ゼロの人では43.7%なのに対し、貯蓄1000万円以上の人では75.4%。実に1.7倍もの差があります。

貯蓄1000万円以上の人は貯蓄ゼロの人の4.8倍、家計運営の目標をクリアしている!

そして、最も注目したいのは、「思ったより、ゆとりのある家計運営ができた」と、「思ったような家計運営ができた」の回答の合計、つまり目標をクリアした人の割合です。
貯蓄ゼロの人では11.8%、貯蓄1000万円以上の人では、56.9%という結果ですから、その差は実に4.8倍!

思ったような家計運営ができたとは、家計運営を考えていて、しかもその見込みどおりだったということです。全体の平均でも、思ったような家計運営ができた人は21.8%ですから、貯蓄が1000万円以上ある人の家計運営がしっかりしていたことがわかります。
逆に、貯蓄ゼロの人が、家計運営がうまくいっていなかった、あるいはそもそも考えてもいなかったこともわかります。

生活設計を立てている人は、なんと3.6倍!

では、家計運営の基礎になる生活設計を立てている人はどのくらいいるのでしょうか。

【貯蓄ゼロの人】
1. 生活設計を立てている。・・・・・ 15.5%
2. 現在生活設計を立てていないが、今後は立てるつもりである。・・・・・37.6%
3. 現在生活設計を立てていないし、今後も立てるつもりはない。・・・・・46.9%

【貯蓄1000万円以上の人】
1. 生活設計を立てている。・・・・・ 55.3%
2. 現在生活設計を立てていないが、今後は立てるつもりである。・・・・・31.0%
3. 現在生活設計を立てていないし、今後も立てるつもりはない。・・・・・13.7%

貯蓄ゼロの人では、生活設計を立てている人が15.5%と少数派であることに対して、貯蓄1000万円以上の人では55.3%と逆に多数派であることがわかります。
「現在生活設計を立てていないし、今後も立てるつもりはない」という、言わば行き当たりばったりでは、貯蓄は難しいことが数字にも表れています。

貯蓄をするには家計運営が大切。その前提は、生活設計を立てることです。
家計運営を考えていなかった人は、まずは生活設計を立て、必要な貯蓄など長期の計画を立ててみましょう。
そして、長期計画を実現できるよう、1年や1カ月といった短期での目標を設定し、収支バランスを計画します。
あとは計画を実行するだけ。

生活設計とは、たとえば「10年後にはどんな暮らしをしていたいか」、というようなことです。
じっくり考えてみてはいかがでしょうか。