知っていますか?「年収300万円」を超える人・超えない人の差

知っていますか?あなたの年収を決めている「基準」

日本のほとんどの企業では、等級制度や職位制度と呼ばれる仕組みが導入されており、給与は等級や職位によっておおよそ決まっています。

 

等級・職位というのは、簡単にいうと、補助・育成クラス(新人)、自己完遂クラス(メンバー)、チーフ、課長クラス、部長クラスといった、社内におけるポジションです。

 

給与水準は、業種・規模・地域・企業ステージ(創業期・成長期・成熟期・衰退期)などによって異なりますが、一般的な基準ともなる標準的な金額はあります。モデル年収とも言われますが、本記事ではそれを「年収基準」と呼んでいます。

日本人は、お金の話はしたがらないものです。家族や身内、親しい友人であっても、自分の年収や給料の具体的な金額について話すことはあまりありませんよね。そのため自分の年収が高いのか、低いのか、他の人はいくらぐらいもらっているのか、よくわかっていない人も多いのではないでしょうか。

 

ほとんどの企業では、なぜか給与の仕組みを公開していません。給与を上げる方法がわかれば、誰もがモチベーションが上がります。昇給の仕組みや昇進のために必要なスキルがわかれば、努力すべき目標が明確になります。

 

経営者や人事部は、ほとんどの場合、何らかのルールに基づいて昇給をさせているものです。そのルールを非公開にする理由はないはずです。

「会社が求めること」の把握こそ、昇進・昇給の近道

ここでは、この一般的な「年収基準」を全公開します。補助・育成クラス、自己完遂クラス、チーフ、プロジェクトリーダー・主任、課長、部長、本部長・役員、上級役員・社長と、8段階のクラスに分けて、具体的な年収額を紹介します。

 

また、年収ごとに求められる評価基準=コンピテンシー(成果につながる行動)も具体的にお伝えします。新人、メンバー、チーフなど、自身が該当するポジションの年収基準をチェックし、実際の自分の年収と同程度なのか、大きな差があるのかチェックしてみてください。

 

自分の年収のほうが低い場合は、自分のクラスやひとつ上のクラスのコンピテンシーを確認し、そこで必要とされるスキルや行動を獲得する。あるいは転職を視野に入れるのもひとつの手でしょう。

 

逆に自分の年収のほうが高い場合は、自分のクラスのコンピテンシーを十分に確認してください。「年収基準より高かった」と安堵するのは非常に危険です。今後リストラ候補になりやすいのは、年収に見合ったパフォーマンスを発揮していない人材です。一般的な基準より年収が高いのは、むしろ怖いことなのです。

全企業の「昇格するごとに求められる行動」はほぼ共通

では、一般的な目安とされている「年収基準」を公開します。ここで紹介されているコンピテンシー=評価基準は、社員2000名の上場企業から社員3名のベンチャー企業まで成長しているさまざまな会社で実際に導入・運用されているものです。

 

チーフや主任といった等級や職位の呼称は会社によって異なりますが、呼称が違っても、昇格するごとに求められる行動は、どんな会社もほぼ変わりません。

 

また、会社の特性によってクラスごとに求めるコンピテンシーが異なる場合もあります。たとえば「うちは採用時から『主体的な行動』を求める」「もっと下のクラスから『進捗管理』が必要」などですが、基本的な考え方は共通しています。

 

まずは、現在の自分のクラスに求められているスキルや行動は何か、そして今後必要となるのはどんなことかを確認してください。現在の自分に求められていること、これから求められることが認識できれば、年収を高める方法や成長ステップの指標になるはずです。

 

ちなみにコンピテンシーは年収を上げるうえで「欠かせないもの」であり、他のクラスのコンピテンシーが必要ないわけではありません。

 

たとえば、現在は「課長」であっても、課長クラスに求められるコンピテンシーだけを達成すれば評価されるわけではありません。当然、その前段階である「自己完遂クラス」「チーフクラス」等のコンピテンシーも求められ、できて当然とされます。

 

自己確認の意味でも「補助・育成クラス」から順を追ってチェックしていきましょう。

「補助・育成クラス」の年収基準をチェック

<補助・育成クラス(新人)>

年収基準=240万~(成果による加算=30万)

 

■求められる仕事のレベル

指示されたことを指示に基づき業務を遂行できることが求められます。結果がわかっている仕事、手順が明確なことをきちんとできるようになることが重要です。

 

■身につけておきたいビジネスの基本知識・スキル

素直で元気、勤怠に信頼性があるなど、ビジネスパーソンとしての基本を身につけること。

 

■年収アップのポイント

手順は同じでも、ちょっとした工夫で顧客や周囲が喜ぶポイントを見つけて実行するなど。それによって社内外から認められるチャンスにつながります。

 

※本記事で紹介する年収基準額は、フルタイムで働いていることを想定しています。業種・企業規模・職種・地域により異なりますので、あくまで「目安」と考えてください。

 

また、各項目に記述されていることをほぼすべてできていることが、基本的にはその「年収を確保する条件」と考えて下さい。ただし、求められていることを理解・把握したうえで、まだできていないことを認識し、それを実行していくことにより、年収を確保することも可能です。

 

※「成果による加算」については、成果を上げたときに賞与で加算されることを想定した金額です。賞与の制度は会社によって大きく異なりますので、こちらについてもあくまで目安であり、想定年収の幅と考えていただいて構いません。

目指せ「年収300万円台」突破!6つのコンピテンシー

<補助・育成クラスのコンピテンシー>

01:共感力

他者の気持ちを気にかけている。相談を持ちかけられたら親身に乗り、相手の気持ちに共感を示す。違う立場や意見を持つ人を受容する。一対一の人間関係を円滑に築く。

 

02:成長意欲・学習意欲

キャリア上の目標を持ち、そこに向かって自ら能力を伸ばそうとする。好奇心を持って能動的に学ぶ。継続的な勉強を怠らない。他者からのアドバイスを常に求める。成長意欲がある。

 

03:誠実な対応

誠実であり、信頼できる。模範的な行動をとる。うそやごまかしがなく、謙虚である。感謝し、お礼を伝え、間違いがあれば素直に謝り、反省する。

 

04:ルール遵守

ルール、約束、期限を守る。決まりごとを認識し、決められたことを着実に行い、他者にもそれを求める。引き受けた仕事は最後までやり抜く。

 

05:マナー意識

清潔な身だしなみ、安心感を与える立ち居振る舞い、きちんとした言葉遣いなど、初対面の相手にも好感を得られるマナーを身につけている。

 

06:タフさ

仕事を続けるエネルギーがある。必要なら熱心に長時間持続的に働く。進んで仕事を引き受ける。厳しい状況でもへこたれない。