海外メディアが消費増税を痛烈批判、日本のデフレと貧困化が国際問題に=児島康孝

大学生の生活費は1日677円?日本人の生活は急速に悪化している

あのウォールストリートジャーナルが皮肉

デフレ基調を抜け切れずに、国民生活が低迷している日本。

これまでは、低所得層が問題を主張しても、大手メディアを含め「日本の景気は良くなっている」という話ばかりでした。

ところが最近、ウォールストリートジャーナルが日本の「消費増税」に皮肉を書いたり、IMFが財政出動の必要性を言ったり、外国からの見方が変化してきています。

これは、トランプ大統領のアメリカの考えでもあるのでしょうか?

この時期にというのは不思議なのですが、デフレの問題点を主張してきた日本の一部の国内勢力には、思わぬ「援軍」です。

日本のデフレは国際問題

最近のアメリカや中国の経済政策を見てもわかるように、財政出動や金融緩和で世界経済を良くしよう、という流れです。

その中で、日本だけが増税を主張したり、実質「金融引き締め型」の金融政策を続けたり、ということが、特に目立ってきています。

もっと直接的な話でも、日本国民の収入が増えないと、アメリカのグレープフルーツや牛肉を買うことができないのですから、日本のデフレの問題は、アメリカの商品を購入するという面でも、国際問題であるわけです。

日経新聞の論調にも変化

日経新聞は、長く、日銀の金融政策を「擁護」してきましたが、最近は論調に変化がみられます。

日銀の日本株買いの異常さを指摘するようになり、いつまでもインフレ率が上がらないのに、景気が良くなってきているとか、デフレ脱却とかいっていることに対して、はっきり、問題点を指摘するようになってきています。

あまりにも国民生活と乖離した説明を鵜呑みにして信じることは、さすがにできない、ということなのでしょうか。

大学生の1日の生活費は677円

つい最近、東京私大教連(東京地区私立大学教職員組合連合)の大学生の生活調査結果について、週刊女性PRIMEが報じています。
※参考:1日の生活費は「677円」と判明、いまどき女子大生の貧困リアル事情 – 週刊女性PRIME(2019年4月18日配信)

この記事は、親元を離れて暮らす、首都圏の私立大学生の生活を報じたものですが、記事では、2018年度の調査の数字として、1日の生活費は677円(ピークの1990年度が2,460円)と報じています。

これは国民の実感と近い数字でしょう。

自由になる生活費には食費も含まれているわけですが、これが、1990年の日本経済のバブルの頃と比べて4分の1ぐらいにまで落ち込んでいるというわけです。

とても、内需振興とか、景気回復どころではありません

日本人の生活は悪化している

また、大学生にカネがないということは、その親にもカネがないということです。

最近のコンビニのイートインを見ましても、昼食をカップ麺で済ませるOLらしき女子が増えてきています。昔なら1,000円ランチで、「きょうはどこに行こうか」とみんなで楽しく出かけていました。

そういう光景が、今の日本の民間人には、20年から30年前の遠い過去のものとなっています。

そこまで日本人の生活が悪化してきているわけですが、日銀が、株式(ETF)を買って、経済の実像を「粉飾」しているため、金融政策では、こうした国民の実像には知らないふりを決め込んでいます

外圧で国民生活は変わるか?

日本国民の実情には「鈍感」な金融政策なのですが、アメリカやIMFが問題視すると、変わってくるかもしれません。

日経新聞も、日本人の生活の実情を反映せざるを得ないのでしょう。

こうした内外の変化が、政治家や日銀にプレッシャーを与え、日本経済を良い方向に導くかもしれません。

日本人の生活を悪化させることが、「反米行為」である、ということになると、これまでの政策のモノサシが、ぐるっと変わることになるかもしれません。