幽体離脱し天国から自分たちを見下ろしていた

交通事故により臨死体験をした男性がみた死後の世界

病気、事故など、なんらかの事情で意識を失い心停止したものの、死の淵から生還した人々にはいくつか共通する体験を持つ。

臨死体験と呼ばれるものだが、体から魂が離れ、光につつまれたり、トンネルを抜けたり、親族たちの姿が見えるといったものだ。

ニアデス・エクスペリエンス・リサーチ・ファウンデーション(通称NDERF)」では、死後の世界を体験した人々の体験談を長年集めているが、今回もたらされた体験談の一つが注目を浴びている。

ジョージ・Jさんが幼少期に交通事故に巻き込まれたときの話だ。

幽体離脱し天国から自分たちを見下ろしていた

事故直後に心肺停止したジョージさんはパラメディック(救急医療士)の手によって施された心肺蘇生法で一命をとりとめたという。

その時彼は幽体離脱し、地球から離れた遠い天国から自身とパラメディックを見下ろしていたというのである。

その時の体験をジョージさんはこう語っている。

私は上空からパラメディックが自身の身体を観察し、処置を施しているのを見ていました。彼らは私が死んでしまったのではないかと慌てていたのを覚えています。

パラメディックの方々がすぐさま心肺蘇生を行おうと私の衣類を取り払っているところで私は天国に旅立とうとしていました。

そこで私は『まだ貴方の時ではない、現世に留まって重要な事をやり遂げなければいけない』と耳元で言われました。

次の瞬間私は救急車の中で、私の身体にこれまで感じた事の無い様な激痛が走りました。泣き叫びながら私はそのまま病院の救急救命に担ぎ込まれたのです。

臨死体験者に起こる共通した現象

このような話を聞くと不思議な現象だと思うかもしれないが、専門家による臨死体験をしたものに共通して起こる現象なのだという。

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ニューヨーク州のNYUメディカルセンター病院クリティカルケアと心肺蘇生法リサーチセンター院長のサム・パーニア博士はこう語っている。

人間は時折暖かい、優しい光が自らを呼んでいるという感覚に陥る事があるようです。こういった感覚を体感した人々は亡くなった先祖や親戚を見る事もあり、まるで彼らが自身を歓迎してくれているような感覚に堕ちいるようです。

天国へと一歩足を踏み入れた人々の証言によると、そこから抜け出すのが嫌になるくらいとても居心地の良い場所で、まるで磁石のように自らの精神を吸い寄せて離さないそうですよ。

多くの臨死体験をなさった人々は自らを遠くから見たような感覚になり、処置を施している人々を上空から見たり、聴いたりしているようです。

パーニア医師によるとこういった現象は科学的に解明されつつあるという。最近発表された研究によると、人間の脳は血流が停止した後も30秒程度、活動を続けることが分かったそうだ。

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また多くの場合、臨死体験中の脳はこういった映像を見せる事で「命を取り留めよう」と努力しているのだそうだ。

「科学の発展により、私たちは『死』を宗教や哲学だけではなく、科学によっても説明できる時代に来ている」パーニア医師はそう結んだ。