年金支給は完全終了へ。史上空前の運用大失敗で2000万不足どころの騒ぎじゃない=今市太郎

年金運用の2018年10-12月期における分散投資で、過去に例を見ない大失敗をおかしたことが公表されました。もはや原資は残らない方向に向かっているように思われます。(『今市太郎の戦略的FX投資』今市太郎)

年金支給不足「2,000万円」は誤り。何も支給されないのが正解…

分散投資に大失敗

年金積立金管理運用独立行政法人(通称GPIF)の最高投資責任者・水野CIOが、米国カリフォルニア州の職員退職年金基金(カルパース)の理事会の席上で語った内容が物議を醸しています。

GPIFが2018年10-12月期におけるいわゆる分散投資において、すべての資産市場において損失を出し、しかも為替差損の損失さえも被弾するという、GPIF史上過去にも例を見ない大失敗をおかしたことを公表。市場は騒然となっています。

ご本人はグローバル市場が非常に同期化された状況の下で、運用担当者はあらゆる資産クラスで損失を出す危険があると語っていますが台風や地震の自然災害ではなく自らがしでかした大失敗であり、こんな呑気なことを口走ること自体呆れる始末です。
※参考:GPIF水野氏:全資産クラスで損失の危険-市場に警鐘 (訂正) – Bloomberg

年金支給減に輪をかける原資枯渇の驚愕の投資術

過去3か月の相場を思い返していただければと思いますが、日米の株式市場、債券市場を眺めてみても、たしかにそれなりの相場変動があったことは事実です。

しかし、資本市場を細かくわけて分散投資をして、それがすべからくマイナスになるというほど厳しい相場状況ではなかったことは明白です。

よほど目利き感のない下手くそな投資を行っていたとしか思えない、凄まじく最低な投資行動が行われていたことがみえてきます。

この調子で投資を継続されたのでは、年金の支払い原資がものの見事に枯渇するのは時間の問題です。

一切の投資活動を中止して原資を国民に返還したほうがいいのではないか、とさえ思える状況になってきています。

自らの投資でも目利き感ゼロなのに、忖度で買い支えもする亡国組織

このGPIF、とにかく日本勢不在のお盆の下落相場や日経平均の大幅下落などの状況では明確な買い支えは確認できないものの、必ず下値で相場を支えるという特別な存在になっています。

しかも、足元のような膠着相場で海外勢が誰も買いに来ないという状況においては、自ら相場を買い支えることで株価を持ちあげるという、典型的なクジラ状態に陥っていることがわかります。

本来は国民から預かった資金にしっかりとした利益を出すのが第一義的な投資の役割のはずが、相場下落の側面で忖度なのか強要なのかはよくわかりませんが、PKOを買って出て異常に高いところで買いに入ったりするのはもはや自殺行為で、およそ国民から付託された資金で行うことではない状況に陥っています。

国内でFXが流行り始めた十数年前、ほとんどの業者が自社の運転資金と顧客から預かった預託金を1つの口座で管理するというどんぶり勘定の経営を行っていたことが判明し、今では信託保全で顧客資金はしっかりと分けた管理運用が求められています。

しかし、安倍政権における年金の原資はまさにこのどんぶり勘定の域に達しています。

一応はGPIFによる分別管理でありながら、株や為替相場で都合が悪くなると平気でこの資金を使って買い支えを行い、為替では介入の代行もどきの機能を発揮させているのは大問題で、国民に対する重大な背信行為ではないかと思う次第です。

この政権を支持する国民の方々は、こうした行為にすらも怒りを覚えないのでございましょうか。もはや絶望的な気分といえます。

支給不足2000万は誤り~年金など支給されないのが正解

参議院選挙直前に金融庁が発表した不可解なレポートでは、年金資金は平均でも2,000万円足りなくなるので自助努力で投資なり貯金なりせよという内容でした。

しかしどうやら実態はそれよりもはるかに悪化しているようで、もはや原資は残らない方向に向かっているように思われます。

リーマン・ショックから丸11年。ここから米株でまたしても大暴落などがあれば、今回ばかりはGPIFの原資がとうとう完全に枯渇するという、ダムの湖の底を垣間見ることのできるような状況が示現するのもそう遠い話ではなさそうです。

ここのところこの不足部分をなんとか自分の投資行動で穴埋めしようと一念発起して、ネット証券などの投資セミナーにど素人の個人投資家が押しかけているようです。下手くそとは言えプロがやってこの調子ですから、個人投資家はむやみに金融投資に資金を突っ込んで溶かさないように十分な注意が必要です。

国は国民年金や厚生年金から保険という文字を削除せよ

我々は国民年金保険や厚生年金保険という名称のサービスに「保険料」という形で資金を支払っているわけです。

しかし、そもそもベースになる支払いすら確保されず、しかもここ一番で何も返ってこない、いわばベネフィットの何も存在しない恐怖の詐欺的掛け捨ての仕組みを保険と呼ぶのはあまりにもひどすぎるものがあります。

これは保険の名称を借りた新手の税金の搾取にすぎないわけですから、少なくとも保険という名称は即刻やめるべきではないでしょうか。

日銀とGPIFをはじめとするPKO軍団の妙で異常な買い支えのおかげで、お盆を過ぎても日本の株式市場は閑古鳥が鳴き、取引ボリュームは日々激減中です。

株価を支えることはインチキアベノミクスの成果をねつ造するのには役立っているのでしょうが、果たしてそれ以外に何の意味があるのでしょうか?

個人投資家としてこの市場にかかわっていますと、実に不快な気分に包まれることになります。

そろそろこの茶番のスキームも終焉すべき時期が到来していることを強く感じる次第です。