平均手取り「22万円」…2022年4月以降に日本人を襲う「辛い現実」

世界情勢の緊迫化の影響も加わり、「モノの値上げ」のニュースが続いています。私たちの生活にダイレクトに影響を与えるだけに、生活不安が急激に広がっています。物価上昇に対して、給与もあがれば問題ないのですが……物価上昇の給与について、みていきましょう。

値上げニュース続々…消費者から悲鳴

連日報道される、値上げのニュース。ざっと上げてみても、よく利用する店や商品の名前がズラリ。

 

――おにぎりやサラダなど最大14%値上げ(ローソン)

――2割の商品で10~20円程度値上げ(マクドナルド)

――「コカ・コーラ」「綾鷹」など16商品値上げ(コカ・コーラボトラーズジャパン)

――予約変更できる国内線の運賃を3%値上げ(全日本空輸)

――一部定番商品を1,000円程度値上げ(ユニクロ)

 

もともとの原料高や世界的な需要拡大に加え、ここにきてウクライナ危機。石油輸出国機構非加盟国によるOPECプラスは増産に対して慎重姿勢を崩さず、4月以降も現状維持すると発表。原油価格の一段高となる可能性が高まっています。

 

NHKが行った世論調査によると、日用品や光熱費等の相次ぐ値上げに対し、73%が「家計に影響している」と回答。私たちの生活に大きな影響を与えています。

 

そもそもデフレに慣れきってしまった日本人には「モノが値上がりする」こと、そのものに免疫がなくなっていましたが、世界の状況をみると、「日本はまだまし」と思うかもしれません。IMF、国際通貨基金によると、世界で「消費者物価上昇率(インフレ率)」が最も高いのは、「ベネズエラ」でなんと2,355%。まさにハイパーインフレで混乱を極めている状況だといえるでしょう。

 

【世界「インフレ率」トップ10】

1位「ベネズエラ」2,355.15%

2位「ジンバブエ」557.21%*

3位「スーダン」163.26%*

4位「レバノン」84.86%

5位「アルゼンチン」42.02%

6位「イラン」36.44%

7位「スリナム」34.89%

8位「南スーダン」23.98%*

9位「イエメン」23.10%

10位「ハイチ」22.95%

 

出所:IMF(2020年)

*IMF推定値

 

あまりに極点な例なので、G7の国々に絞ってみていくと、「米国」がトップで1.25%、世界では194ヵ国中、116位。日本はマイナス0.03%で、6位。世界では160位でした

 

【先進7ヵ国「インフレ率」トップ10】

1位「米国」1.25%

2位「イギリス」0.85%

3位「カナダ」0.72%

4位「フランス」0.53%

5位「ドイツ」0.37%

6位「日本」▲0.03%

7位「イタリア」▲0.15%

 

出所:IMF(2020年)

*IMF推定値

物価上昇分、給与もあがればいいのだが…

バブル崩壊以降、「物価の上がらない国」となった日本。2001年には「デフレ・スパイラル」が流行語に選ばれるほどでした。

 

モノの値段が上がるにしても、「給与が上がれば、別に問題はない」という考え方があります。国税庁『民間給与実態統計調査』によると、2020年、会社員の平均給与は433万円。賞与などを加味して算出すると、月収では28.6万円、手取りにすると22万円ほどになります。

 

2000年以降の平均給与の推移をみていくと、2000年、461.0万円でしたが、ITバブルの崩壊や長引く不良債権問題などから、マイナス傾向に。さらにリーマン・ショックの煽りをうけ、2012年には408万円と、400万円を切るギリギリのラインまで減少。その後アベノミクス効果もあり増加に転じますが、2020年時点、対2000年比94%に留まっています。

 

その間、物価も上昇・下降を繰り返してきました。2000年以降の消費者物価指数と平均給与の推移との相関係数は0.35。緩やかな正の相関にあるというレベルでした。「物価が上昇しているから、給与もあがる……かも」といった程度でしょうか。

 

今回の急激な物価上昇。4月以降には、一段とモノの値段があがります。それと共に給与も増えてくれれば、それほど負担に感じることはないのですが……現在、各労組は定期昇給とベースアップで計4%程度の賃上げを目指すとして、企業に賃上げを要求しています。しかし世界の急激な変化に企業側は賃上げに対し及び腰になるだろうというのが、大方の見方。物価上昇の影響はダイレクトに消費者を襲うことになりそうです。